血精液症の解説 症状や原因・治療について
血精液症って、どんな病気?
- 精液に少しの血が混じります
- 精液に血液が混入する症状の総称です。
- 原因の多くは前立腺炎だと考えられています
- 前立腺炎が原因の場合は、治療が必要です。40歳以上では、前立腺がんが血精液症の原因である可能性も考えられます。
血精液症の原因は?
血精液症は
- 男性の生殖器(尿道、精巣、精巣上体、前立腺)の、炎症や外傷などが原因で起こります。原因の多くは前立腺炎であると考えられています。前立腺の中の血管がもろくなり、射精時の衝撃などがきっかけで出血すると考えられます。
血精液症の症状って?
男性の精液に血液が混ざって出てきます。
男性器の症状
主な症状
- 色がピンク色や真っ赤になる
- 赤黒い小さな点々が混じるなど
出血量は微量なので、精子に悪影響はありません。
このような症状も考えられます(原因が前立腺炎の場合)
多くは細菌が前立腺の組織内に侵入することにより症状が出ます。
前立腺前立腺(ぜんりつせん)膀胱の真下で尿道を取り囲むようにあり、精嚢が隣接している栗の実状の器官。精液の一部となる、アルカリ性の乳白色の前立腺液を分泌する。
の中の血管がもろくなり、射精時の衝撃などがきっかけで出血すると考えられます。
前立腺炎の主な症状
- 発熱
- 尿道
尿道(にょうどう)尿を膀胱から体外に排出するための管。女性の尿道は、男性に比べて太く短い。男性の場合、陰茎を通り精管と合流するため、生殖器でもある。
の不快感 - 排尿時の痛み、頻尿
- 会陰
会陰(えいん)女性では肛門と外陰部の間の部分。男性では肛門と陰嚢の間の部分。
部(睾丸と肛門の間)の痛み - 下腹部の痛み
- 尿道からの膿 など
原因が特定できない場合も多い
検査を行っても、尿や前立腺分泌液に異常がない場合も多くあります。
この場合は特に治療の必要はなく、2〜3週間で自然に治ります。
血精液症の検査・診断・治療の流れ
治療について
受診科は泌尿器科です。病院での検査は、触診(直腸診)、尿や精液(前立腺液)を採取して顕微鏡観察、血液検査、超音波診断などを行います。前立腺炎の治療は、主に原因の菌に対する抗菌薬(抗生物質)が使用され、治療期間は約4〜12週間となります。