尖圭コンジローマの解説 症状や感染経路・検査や治療について
尖圭コンジローマって、どんな病気?
- 性器にイボができます
- 性器や肛門周辺にニワトリのトサカ(カリフラワー状)、もしくは乳頭のようなイボができます。
- 再発することが多い
- イボは外科的手術や軟膏をぬって治療しますが、ウイルスを完全に取り除くことは難しく、3ヵ月以内に約25%が再発すると言われています。
- 低リスク型HPV
- 尖圭コンジローマの原因は、低リスク型のHPV(ヒトパピローマウイルス)であり、子宮頸がんの原因となる高リスク型HPVとは別の型のウイルスです。
どうしてうつるの?
(尖圭コンジローマの感染経路)
尖圭コンジローマは
- 尖圭コンジローマは、低リスク型のHPV(ヒトパピローマウイルス)
6型・11型が原因です。 - 低リスク型HPVは、性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)により、皮ふや粘膜の傷口から感染します。
尖圭コンジローマの症状って?
男性、女性、ともに同じような症状が出ます。
うすピンク色または茶色のニワトリのトサカ状(カリフラワー状)か乳頭状(おわんを伏せた形)のイボができます。
男性器の症状
女性器の症状
症状の出る場所
- 女性の性器のあらゆる部位(大小陰唇
大小陰唇(だいしょういんしん)大陰唇と小陰唇をあわせた呼び名。大陰唇は腟前庭を両側より囲む左右対称の皮膚のヒダ、小陰唇は大陰唇の内側にある左右対称のヒダ。
、腟前庭腟前庭(ちつぜんてい)陰核から腟口までの小陰唇に囲まれた部分。陰核側から尿道口、腟口があり、腟口の周囲に前庭腺(バルトリン腺)がある。血管と神経を多く含み、刺激・興奮により充血する。
、腟腟(ちつ)女性生殖器の一部。外陰部から子宮頸部までの間に連なる筋肉の管。性交の際は陰茎を受け入れ、分娩時は胎児を子宮から母体外へと運んでいく産道となる。
、子宮頸部子宮頸部(しきゅうけいぶ)子宮の下部にあって膣と繋がっている部分。
など)
放っておくとどうなるの?
- 出産時に赤ちゃんへ感染する場合があります(母子感染)。
- 妊婦の方は、妊婦検診を受けましょう。
その他の症状発生箇所
- 男女の肛門
肛門(こうもん)消化器官の末端に位置し、直腸から体外への開口部。大便を排泄する箇所。
内や肛門周辺、尿道尿道(にょうどう)尿を膀胱から体外に排出するための管。女性の尿道は、男性に比べて太く短い。男性の場合、陰茎を通り精管と合流するため、生殖器でもある。
口にできることもあります。 - 進行するとイボは徐々に大きくなり、数も増えていきます。
- 治療としては表面のイボを取り除くことしかできず、再発する可能性が高いSTD(性病・性感染症)です。
尖圭コンジローマを解決する
病院へ行く
明らかな自覚症状がある場合は、
医療機関で早期診断を行うことをおすすめします。
受診科
男性 | 泌尿器科、性病科、皮膚科 |
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女性 | 婦人科(産婦人科)、皮膚科、性病科 |
治療費用は?
診察料 | 3,000円〜5,000円 |
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検査代 | 2,000円 |
薬代 | 3,000円〜 |
※上記は、保険適応でない場合のおおよその金額です。保険適用の場合は、上記金額の3割負担となります。保険適用されるか否かについては、病院の治療方針などによって、様々です。
イボが増えると治療が大変になってきますので、お早めに受診してください。
尖圭コンジローマの検査・診断・治療の流れ
検査について
患部の視診を行います。場合によっては、病変部分からウイルス感染細胞を綿棒で採取して調べます。(視診で診断されることが多く、検査を行うことはほとんどありません。)
検査のタイミング
症状が出て、ウイルスを採取できる状態であればいつでも検査可能です。
治療について
イボの切除や軟膏塗布など
電気メス、レーザーによる焼却法、液体窒素による凍結療法などにより、イボの切除を行います。軟膏を塗布する方法もあります。
治療の流れ
- 感染していると診断された
- 外科的治療 もしくは軟膏の塗布
- 多くの場合、外科的治療を行います。(電気メス、炭酸ガスレーザーによる焼却、液体窒素による凍結療法などでの切除)軟膏としてイミキモド5%クリーム(ベセルナ)を塗布する方法もあります。
- 病変部分が治った
- 治癒後、最低3ヵ月は再発がないことを確認する必要があります。
現在のところ、表面上のイボを取り除くことはできますが、それ以上の治療はできません。
目で見てイボがなくなってもウイルスが潜在していることがあり、3ヵ月以内に約25%は再発するといわれています。
治療が終わっても、最低3ヵ月は様子を見守りましょう。
尖圭コンジローマの予防について
予防について
効果はありますが確実性は低くなります。
コンドームをしていても、性器以外の病変部との接触により感染する可能性があります。
確実に防ぐには、お互いに感染していないのを確認することが必要です。
ワクチンについて
HPVワクチンのうち、4価と9価ワクチンは、尖圭コンジローマの予防にも効果があるとされています。
4価ワクチンについては、対象者(小学校6年~高校1年相当の女性)は公費で接種できます。