

STDのまさか!な感染経路
セックスしなければ感染しない? 実は、そうとも言い切れません。

セックスしなければ感染しない?
…いいえ!
ご存じの通り、STD(性病・性感染症)は、セックスで感染する病気です。
「じゃ、セックスしなければ大丈夫?」
実は、そうとも言い切れません!
「セックス」というと、ペニスをヴァギナへ挿入する「腟性交」だけをイメージしていませんか? 一般的に、キスやオーラルセックス、アナルセックスなどは、セックスと切り離して考えている方が多いようです。そのため、腟性交さえ避ければSTDに感染しない、と思われがちです。
確かに、ひとことで言ってしまうとSTDは「セックスで感染する病気」ですが、感染経路を詳しく言うと、「病原菌を含む精液、腟分泌液、血液などが、口や性器の粘膜、皮膚などに接触すること」、となります。
よって、腟性交以外の行為でも、これらの接触があれば、感染する可能性があるのです。

オーラルやキスでも!?
特に注意したいのは…
では、どんな行為でどんなSTDが感染するのでしょうか。
オーラルセックスで特に注意したいのは、クラミジアや淋菌です。精液や腟分泌液が喉の粘膜に接触することで感染する可能性があります。
そして、急増中の梅毒。その大きな特徴は、腟性交以外でもうつりやすいということです。というのは、梅毒の病原菌は、精液や腟分泌液だけでなく、症状が出ている場所(しこり・アザ・湿疹など)にも存在するからです。さらに、これらの症状は、例えば口の周りなど全身の色々な場所にできます。そうなると、オーラルセックスやキス、アナルセックス、また、性器同士や肌が接触する素股と言った行為でも感染の可能性が出てきます。またペニスだけをカバーするコンドームでは、残念ながら完全に防ぐことはできません。

口唇ヘルペス
性器にもうつります
STDの仲間としてもメジャーなヘルペス。口にできる「口唇ヘルペス」は有名ですね。実は、この口唇ヘルペス、オーラルセックスで性器にうつることがあります。特に、症状が出ているときは、その周りに沢山のヘルペスウイルスが出てきています。そんな時にオーラルセックスをすると、相手の性器に感染し、性器ヘルペスを引き起こします。性器ヘルペスになると、水ぶくれやただれができ、場合によっては、歩くことさえできないくらい激しい痛みを伴うこともあります。
STDはもっていないから大丈夫、と思っていても、もしかすると相手に大変な思いをさせてしまうかもしれません。症状が出ているときは、感染の可能性のある行為は避けましょう。

では、どうすれば…?
大切なのは、やはりコンドームを使うことです。腟性交だけでなく、オーラルセックスの際にも使用することで喉への感染を防げます。
また、「感染していない者同士のセックス」 では感染の可能性はありません。現在のセックスパートナーがお互いのみであり、STD検査を受けて、お互いが感染していないことを確認できれば安心です。
そして、もしご不安な行為があった場合は、検査を受けて早期発見・早期治療につなげることが大切です。
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